すぐに覚えた曲は、すぐに忘れやすい

分かりやすいキャッチコピーには気を付けて

大人の方がピアノを始めようと思い立ち、色々な情報をネットで調べていると、こういうキャッチコピーの教材を目にすることがある思います。

「〇〇日でピアノが弾けるようになる!」

全くの初心者は、このコピーに心が動くと思いますが、一つだけ心に留めてほしい事があります。

それは「すぐに覚えた曲は、すぐに忘れてしまう」ということです。自分は上記のコピーを見たとき、ダイエットの広告と似ているなぁって思いました。例えば1ヶ月で5キロ体重を落としても、1ヶ月でリバウンドしてしまうと自分は思ってしまうのです。1ヶ月で1キロぐらいの緩やかなペースが、リバウンドせずに痩せる理想のペースだという記事を読んだことがあります。

これはピアノでも同じことが言えると思うのです。結婚式の余興で、1ヶ月でピアノが1曲弾けるようになりたいという新郎と、結婚式に素敵な花嫁衣裳を着たいから、1ヶ月で5キロ痩せたいという新婦は、動機の本質が同じだと思うのです(例えが不適切かな…)

1曲で満足?ずっと続けたい?

これは良い悪いの話ではなく、どこに目標設定を置くのかの違いだと思います。一曲で満足いく演奏が出来たから、そこで終わってしまうのか。これでピアノの楽しさに目覚めて、これからもずっと続けていくのか。自分はこの記事を読んでいる人には、後者であってほしいと思います。

ピアノを始めるにあたって、一曲目はとても大事です。ここでピアノを続けられるか、挫折するかの分かれ道になるからです。なので、そういう意味では、上記のような教材をきっかけにするのはいいことだと思います。実際、自分も初めての曲は下記のCDを使って、約3ヶ月かけて覚えました。

角聖子 / ほら,弾けた!~お父さんのためのピアノ・レッスン (ジムノペディ第1番)

苦労して時間をかけた曲は、忘れにくい

結局、何が言いたいかというと、短期間で覚えた曲ほど、忘れるのが早く、苦労して時間をかけた曲ほど、久しぶりに弾いても指が覚えているものなのです。手のかかる子ほど、印象に残っているという感覚でしょうか。ピアノは生涯続けられる趣味なので、短絡的なキャッチに惑わされず、長期的に時間をかけて楽しめるかどうかが、ピアノを長く続けられるコツだと思います。

 

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