ゲーム音楽論

ゲーム音楽を文化に

自分はゲーム音楽が大好きです。
中学生の頃に初めて買ったCDはFF4のサントラで、
CDが傷でボロボロになるまで聴きこみました。
今でも大好きな思い出のサントラです。

それから王道のドラクエ、サガシリーズ、聖剣伝説、クロノトリガー…。
1990年代はゲームバブル絶頂期で、
1万円近いゲームソフトが100万本以上売れるなんてことが当たり前の時代でした。
いわゆるスクエア黄金期(勝手に命名)ですね。

全盛期のゲーム業界には優秀なクリエイターも集まり、予算も潤沢に使えて、
今では考えられないような規模のプロジェクトでのRPGもたくさんありました。
本当にいい時代だったと思います。

ゲーム音楽御三家

当然、素晴らしい音楽もたくさん生まれました。
自分はスクエア派だったので偏った情報になってしまうのですが、
「植松伸夫」氏はもちろん、「伊藤賢治」「下村陽子」「光田康典」氏
後にフリーとなり活躍するゲーム音楽御三家(さらに勝手に命名)を輩出。

このお三方は、現在ゲーム音楽界の二大巨頭である「すぎやまこういち」「植松伸夫」氏
後を継ぎ、ゲーム音楽の未来を担う世代となるでしょう。

この五人なら、ゲーム音楽を文化として後世に残す名曲を生み出せると思います。

なぜ、これ程までにゲーム音楽に魅了されるのか?

さて、なぜ自分はこんなにゲーム音楽が好きなのか考えてみました。
ゲーム音楽は、クラシック曲など、他のインストに比べていくつか際立った特徴があります。
自分なりの経験と考察で、いくつかまとめてみました。

●とにかく繰り返し音楽が流れるので、自然にメロディーを覚える。
TVゲームの特徴として、曲を何度も繰り返し聞く機会が多いことが挙げられます。
マリオなどのアクションは何度もチャレンジするたびに、
RPGはフィールド、バトル、ダンジョン、街などのテーマをローテーションで繰り返します。
特にバトル曲は1000回以上聴くのではないでしょうか。数えたことはないのですが…。

●多感な思春期の時代に聴いている。
ゲームに熱中するのは、10~20代前半の多感な時期の世代が多いと思います。
社会人になってしまうと、自由だった学生時代の様にはどうしても時間を使えなくなるからです。
かく言う自分も、小学5年の時にファミコンの魅力に憑りつかれ、
そこから社会人になるまでの約10年間、部活も入らず、友達も作らずに引きこもり、
ひたすらゲームにのめり込みました。

そして、この10~20代の一番多感である思春期に聴いた音楽が、
その人の音楽人生を形成するのです。
「思春期に聴いた音楽は、その人の魂に刻み込まれる」というのが自分の持論です。
自分の学生時代はオリコンチャートのJポップが大流行して、CDが飛ぶように売れました。
自分も周りに合わせる様に色々と聞いてはいましたが、結局またゲーム音楽に戻ってきています。
もう何百回、千回以上聴いたであろうゲーム音楽が体に刻み込まれているのです。

当時ゲーム音楽を聴いていた世代が、社会の中核になっている。
そして、1990年代のゲーム黄金期世代はもう今では30~40代。
ある程度の社会経験を積んで、社会の中核になってきている年代です。
それなりの収入も得て、好きなようにお金が使えるので、
あの頃聴いたゲーム音楽のオーケストラコンサートに足を運びます。

これは光田康典氏がおっしゃっていたのですが、
今一番オーケストラ産業を潤しているのはゲーム音楽のコンサートだそうです。
今では日本のゲーム音楽が世界中のオーケストラで演奏されている。
世界中にゲーム音楽のファンがいる。

世界に誇るマンガ文化のように、ゲーム音楽も日本の文化として残していけるように。
こうしてブログに書いたり、ピアノで演奏することで、
自分は生涯ゲーム音楽を発信し続けていくつもりです。

ゲーム音楽を文化として次の世代に語り継ぐために。

〈スポンサーリンク〉